今回はコミュニケーションの中でも「聞き方」について書かれた本です。
「聞く」に関しては前に阿川佐和子さん著の「聞く力」という本を読みました。
阿川さんの本はインタビュアーとしての経験談を楽しみながら教訓を学べる本です。
対してこちらの本はより実践向き。
テクニックや考え方などが簡潔に示されており、
手っ取り早く「聞く力」を鍛えたいという方に向いていると思います。
『人は聞き方が9割』の概要
章の区切りが細かく、
スキマ時間に読むのにも向いています。
章ごとにイラスト付きのまとめもありますのでとても読み易いです。
コミュニケーションを制するのは話す力?聞く力?
コミュニケーションは【聞く】と【話す】で成立します。
ですが良いコミュニケーションを取るために多くの人は「話す力」ばかりを磨こうとします。
おまけに本来人間は話をしたい生き物。
つまり話上手な人よりも、聞き上手で話させ上手な人の方が実は求められているんです。
聞き上手になると、
相手の話をしっかり聞いて理解し、相手が求めていることを的確に投げ返すことができます。
つまり話し上手にもつながる力なのです。
人に好かれる聞き方
人は安心することで心を開き、好きになります。
相手に安心感を与えるには具体的にどんな方法があるでしょうか。
5つの『魔法の傾聴』
- 笑顔
笑顔は世界中どんな人にも安心感を与えられる共通言語。
笑顔ができたら相手の感情にあわせて表情も変えてみましょう。 - うなずき
相手を肯定することは相手を安心させます。
うなずきは一定ではなく、感情に合わせて強弱をつけるのも効果的。 - 姿勢
パソコンや携帯を見ながらではなく、相手に身体を向けること。
それは心を開いて相手に意識を向けている心理的ボディアクションです。 - 笑い
話を聞いて笑うことは共感の現れとなり安心感につながる - 感嘆+賞賛
「おー、いいね」などオーバー目にリアクションを取る
より重要なのはメンタル
魔法の傾聴で5つの「スキル」を上げているが、
より重要なのは「メンタル=心の在り方」です。
人は利害関係のある人の話はよく聞くことができます。
ですが、どんな立場の人にも敬意をもって話を聞くことができれば、
あなた自身も成長することができます。
どんな立場の人でも好奇心を持って話を聞けば知見を深めることができるはずです。
「敬意」と「好奇心」をもって人の話を聞こうとすればきっと人間的にも成長できるでしょう。
人は聞き方が9割 を読んだ感想
聞き方を鍛えるには魔法の傾聴のようなテクニックももちろん必要です。
ですが、それ以前にもっとも必要なものが「メンタル」なんだなと実感しました。
尊敬している相手や利害のある相手の話は誰でもちゃんと聞くことができますよね。
ということは相手を選んでいるということになります。
本書にもありましたが、
だからといって誰にでも敬意と好奇心をもって話を聞く必要はない(というかできない)
と思います。
まずは自分にとって大事な人の話をメンタルを整えて聞いてみようと思えました。
そこから『魔法の傾聴』が本領発揮してくると思います。
みなさんも身近な大事な人の話を、
今より少し寄り添って聞いてみるといいかもしれませんね。
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