【本の要約・レビュー】『半分、減らす。 「1/2の心がけ」で、人生はもっと良くなる 』〜中道の精神を心がけ、一旦止まって考える癖をつける〜

みなさんは何かをやりたいとき、
逆に何かをやめたいとき、
極端な思考になっていることはないでしょうか?

例えば、
断捨離でつい捨てすぎてしまったり、
禁煙しようとして明日から1本も吸わない!と宣言してみたり・・・

私たちはついついやると決めたら極端に行動してしまうことが多々あるかと思います。

そんな中でほどほどに今より半分、
つまり1/2の心がけを唱えるのが本書です。

世のハウツー本やテレビ番組、ニュースサイトなどで、
「これをやった方がいい」
「○○は身体に悪いから辞めた方がいい」など、
色々なものを押し付けられる。

そんな現代社会の中でストレスを抱える方も多いはず。
本書で唱える「1/2」の心がけは非常に参考になる考え方だと思います。

目次

『半分、減らす。 「1/2の心がけ」で、人生はもっと良くなる 』 の概要

出版社:三笠書房
発売日:2021/10/19
ページ数:202ページ
この本の読書難易度は★5中★2です。

文字数もそこまで多くなく、章も細かく別れているので大変読みやすかったです。

この本がこんな人にオススメです。

・何か行動する時ついやり過ぎてしまう方
・断捨離やダイエットなど日々の生活から何かを減らしたい方
・精神的に疲れている方
・やることが多く一杯一杯な方

著者 川野 泰周とは

著者の川野さんは精神科・心療内科医でありながら住職でもあります。

彼が現代社会を生きる人々の心のケアとして唱える「マインドフルネス」は、
禅の考え方がベースになっており、注目を集めています。

中道の精神とは

中道の精神とは仏教の考え方で、
何事も極端にならず中間を目指すというものです。

私たちの生活でも「やりすぎ」てしまうもので溢れています。

ついついSNSを見すぎてしまったり、
スマホを触りすぎてしまったり、
テレワークで仕事をしすぎてしまったり。

そんな「やりすぎ」に句読点を打ち、
より豊かな生活を目指していくというのがこの本で訴えたいポイントです。

娯楽も含め昔よりもやれることが多くなったからこそ、
やりすぎに句読点をい打ち、心を休めることが現代社会には必要なことなのです。

極端にやりすぎてしまうことに一旦休止符を打ち、心を休めより豊かな生活へ

ものを半分減らす

「物質的に豊かになった先に幸福はありますか?」

欲しかったものが手に入れば幸福な気持ちになりますが、
ついついアレもコレもとなってしまうと、やることが増え心も体も疲れてしまいます。

またこのような幸福感は長続きしないという研究結果もあります。

こうしてものが増えて散らかってしまった時、
目の前の物事に集中できないという悪影響が起こります。

人間の注意力には限界がありますから、
その注意力をたくさんのものに占有されてしまうということになります。

では断捨離をしよう!となるかと思いますが、
ここで注意が必要なのです。

断捨離は危険!

ものを買うことで高揚感が得られるのと同じように、
実は捨てる時にも同じような高揚感が得られるという方が多くいらっしゃるようです。

そんな高揚感から捨てすぎてしまう人も多く、
「買って後悔する人」と「捨てて後悔する人」がよく著者の元に診療にくるとのこと。

ものだけならまだしも人間関係まで捨ててしまう人もいます。

私たちの心はいい時もあれば悪い時もあり、
シーソーのようにバランスを保っています。

大きく高揚した後には意欲が低下することもあります。
そのタイミングで心と身体を休めています。

ですが、この高揚感に身を任せ後戻りできないところまで行ってしまうことは非常に危険です。

ものを買うときも捨てる時も、
高揚感に任せるのではなく、まずは句読点を打ってみる。

そして今回は半分だけ「買う」もしくは「捨てよう」
といったように心の中で問いかけるのが大切です。

断捨離もやりすぎはNG
捨てることで得られる高揚感に任せるのではなく、一旦立ち止まり(句読点を打ち)半分だけと心がけることが大切。

『 半分、減らす。 「1/2の心がけ」で、人生はもっと良くなる 』を読んだ感想

何かに熱中したとき、
ついやりすぎてしまう私たちに「中道の精神」は身につけなければならないものだと感じました。

特に印象的だったのは何かをやめるときにもこの「中道の精神」が生きるということです。
例えば禁煙です。

タバコは百害あって一利なし。だからタバコは吸わないほうがいい。

これは疑いようもない事実です。
ですが、タバコが習慣化している人にとってはどうでしょうか?
明日から全く吸えないとなればかなりのストレスがかかるでしょう。

そんなとき中道の精神で「まずは半分」とすれば丁度いい目標になります。

句読点を打つ の意味

著者のいう句読点を打つというのは高揚感に任せるのではなく、
一旦立ち止まるというもの。

これは「誰かがこう言っていたからこうすべきだ。」というようなものを鵜呑みにするのではなく、
自分で考えるという意味が込められている気がします。

先程の禁煙の例でも、
「タバコは吸わないほうがいい。」
という意見を鵜呑みにするのではなく、
それを持って自分はどう考えて、どう行動するかを考えることが大切です。

その時何から何まで全部思考するのは大変だ。
こう思った時に「中道の精神」を思い出すといいと思います。

あの人は「タバコは1本も吸うな」と言っていたけど、
「とりあえず今の本数を半分にしてみよう。」
こんな風に考え、自分の行動を自分自身で決めることができます。

なにごとも極端になりがちな私たちは
「半分だけ」のおまじないを心に持っておくべきだと思いました。

本書では中道の精神をベースに
断捨離の他にも食事、消費、情報、仕事とさまざまなものを半分、減らすメソッドが書かれています。
気になった方はぜひ読んでみてください!

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