【本の要約・レビュー】『もっと幸せに働こう 持たざる者に贈る新しい仕事術』

世の中に数多くの自己啓発本がありますが、ほとんどは輝かしい経歴を持たれた方のものばかり。
読んでみたはいいけど、元々の素質が違うのだからと
自分ごとにすることができずに読んだだけで終わるなんてことも多いのではないでしょうか。

本書は学歴も職歴も凡人レベルの持たざる者が年商億越えのビジネスを築き上げた方が、
同じく持たざる者へ贈る仕事術です。

目次

『もっと幸せに働こう 持たざる者に贈る新しい仕事術』の概要

出版社:集英社
発売日:2019/9/26
ページ数:272ページ
この本の読書難易度は★5中★1です。
文字も大きく、要点は太字や文字の大きさで目立たせる工夫がなされています。
また各章ごとに要点をまとめているページもあり、読解力に自信がない方や本を普段から読まない方にもおすすめです。

この本はこんな人におススメです。

・ビジネスで伸び悩んでいる方
・副業を始めてみたい方
・これから何かのビジネスにチャレンジしようと思っている方

この本は6章から構成されています。
今回は各章ごとに要約をしていきたいと思います。

今の場所から動けない君たちへ

まず前提として、
他人と違う結果を望むなら、他人と違う行動をしなければなりません

行動とは思考から来るものですので、異なる思考行動が必要ということです。

好きなことを仕事にすることは異なる行動につなげやすい

では異なる行動をするにはどうしたらよいでしょう。

嫌いなことでモチベーションを保ちながら思考し、
他の人がやらないような行動を起こすことってハードルがすごく高いですよね。

一方で好きな事であれば、
クリエイティブな発想もできモチベーションも保ちやすいものです。

あなたが好きなものや趣味を思い浮かべてみてください。
ゲームであれば何時間でもできる。マンガであれば夢中になっていつまでも読める。

そんな経験があるはずです。

好きな事は自分にとって武器であり、
それは他人と異なる行動につなげやすいものなのです。

まずは副業からでも始めてみて、失敗したら修正していけばいいのです。

固定観念から逃げ出そう

ビジネスは成功しなければならないという固定観念は捨てるべきです。
1の成功の裏には10の失敗があることを理解し、考えるよりも行動することが大事です。

何かビジネスを始めてみようというとき、
いきなり「ブログやYoutubeで稼ごう」というのは間違っています。

ブログやYoutubeはあくまでツールであり、
ビジネスは何をするかが大事です。

ブログを始めれば必ず稼げるなんてことはなく、
手段(ツール)でしかないことを理解し手段の目的化を防ぐ必要があります。

ビジネスにおける目標とは何なのか?

人間は本能的に「易きに流れる」という性質があります。
目標とはそんな自分を律するためにあるものです。

そんな目標ですが、3つの種類に分けられます。

①達成目標(達成すべき目標)
②行動目標(①を達成するために必要な行動)
③実行目標(②の到達のために必要な実行内容)

例えばお店であれば、
達成目標「月間売上○○円を達成」
行動目標「商品Aを1日○個売る」
実行目標「Aのターゲット層が来店したら~と声をかけ商品Aを提案する」

という具合に今日自分が何をするかまで目標を落とし込むことが大事です。

目標は現状からいったん離れて自分の理想から考えてみる

とりあえず達成可能な目標を立てず、理想を目標に設定する。
現実的に可能な目標を立てず、
200点満点で100点以上を出すように、
最終的な目標の置きどころで結果を向上させていくことができるのです。

知っておくべきテクニックがある

売上は客数×客単価で決まります。

ほぼすべてのビジネスは、
客数を重視する「客数重視型」か
客単価を重視する「客単価重視型」の二つに分類できます。

「客数重視型」と「客単価重視型」はそもそもビジネスの構造が全く異なっており、
ユーザーへのアプローチが全く異なります。

なので、自分のビジネスはどちらなのかを見極めることが非常に重要です。

万人にうけるように衣服を展開しているユニクロと、
一部の服好きをターゲットに衣服を展開しているデザイナーズブランドでは全く違うように。

この構造を理解せずにとにかく大手の真似をするということをしてしまうと失敗するわけです。
まずは自分のビジネスの定義をして参考元を間違えないようにすることです。

いかに正しく、いかに効率よくビジネスをするか

いい流れに乗るためには3つの法則があります。
1、独学で勉強するのはやめなさい
2、仕事ができる人が多いコミュニティに入りなさい
3、友達は選びなさい

1、独学で勉強するのはやめなさい
机に向かってただ勉強をするよりも、すでに成功している人から実体験を聴く方が有益です。
能力や才能に自信がない人ほど、独学には拘らず成功者の声を聞き流れに乗る方が効率的です。

2、仕事ができる人が多いコミュニティに入りなさい
人は社会的な生き物なので成功者の多いコミュニティにいれば必死になって自分も追い付けるように努力をするものです。

3、友達は選びなさい
普段付き合う友達は、無益な人間関係ももちろん大事だが、
自分の成長に寄与する友達との時間もしっかり作るべきです。
有限な時間の中でバランスよく友達は選んでいきましょう。

ビジネスにとって顧客の定義は何よりも大事

「顧客の定義から事業は始まる」というのはドラッカーの論です。

ビジネスは喜ばれることを目的に展開されます。
ですが、世の中には誰もが喜ぶ絶対的なものはありません。
Aさんには喜ばれるけど、Bさんにはここが合わないといった風にあらゆる側面を持ち合わせています。

だからこそ、あなたが喜ばせたい相手は誰なのかを定義しなければなりません。

ビジネスとは幸せを作るためのツールである

ビジネスはただ数字だけを大きくさせればいいというものではありません。
お金を稼ぐために本来の理想とかけ離れたことをして幸せでしょうか。
お金を沢山稼いでも果たして幸せになれるでしょうか。

ビジネスは幸せを作るためのツールです。
自分の考える幸せな社会をつくるためにビジネスを活用する。

あなたは何に幸せを感じ、どんなビジネスで社会をどうしていきたいか。
これを考え自分の中の「正しさ」を理解する。世間一般で言われる正しさではなく自分の中での正しさを考える。

外側に正しさを求めるのではなく、内にある正しさを考えましょう。

『もっと幸せに働こう 持たざる者に贈る新しい仕事術』を読んだ感想

「人は自分が救われたことでしか、他人を救えない」

これは本の中で使われている言葉です。

私はビジネスの本質はここにあるなと感じます。
自分が困ったことを乗り越える。そして同じことで困っている誰かをその経験から救ってあげる。

著者はファッション理論を論じているが、もともとオシャレな人ではない。
だからこそ、オシャレじゃない人の気持ちがよくわかり、
オシャレをわかりやすく理論で説明し、そういった人たちをオシャレにすることができる。

著者のリスナーや読者には精神的に弱い人、病気を抱えた人が多いそうです。
それは著者がパニック障害を持っており、人生に躓いた経験があるからです。

この構造は一見当たり前のようで忘れかけていたことでした。

著者のメルマガ、voicy、YouTubeを普段拝見していますが、
どれも一貫していて薄っぺらくないのはこういうところからきているのだと思います。

同じことを言っていてもそこに彼のバックボーンがあり感情が乗ることで視聴者にもそれが伝わるのでしょう。
この本のレビューをみると、自己啓発本にも関わらず涙して読んだという声を何件か見受けました。
それは彼が発する言葉の力だなと感じるとともに、言葉のもつ力を実感できます。

オシャレじゃない、パニック障害を持っている。
これらはどう考えてもネガティブなことですが、それは同時に最大の武器なのです。
つまりネガティブの中にポジティブな側面をつくり上げているのだと思います。

この本は持たざる者に贈る本です。
持たざる者の中には世間一般に見ればネガティブに評価されるものを沢山抱えていることでしょう。
ですが、そんなものからも自分にとって武器になるポジティブなものを作り上げられるかどうかが幸せになるためには大事なんだと私は思います。

実は私はこの本を図書館で借りて無料で読んでいます。
ですが一読ではもったいない、何かに躓いた時もう一度読みたいと思える内容だったので、
この本は購入して私のライブラリに追加しようと思います。

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