自分自身のことを感性があると感じている人はどれだけいるでしょうか。
私のイメージではアートの領域で活動している人が持っているもの。
生まれつきのもので先天的な能力。
という認識がありました。
ですが、実は習慣によって鍛えられるものであるということが本書では書かれています。
今回は感性を身につける習慣を見ていきましょう。
『感性のある人が習慣にしていること 』 の概要
章分けが細かいので、スキマ時間に読むのにおススメです。
重要箇所には線も引かれており、読書が苦手な方にも読みやすくなっています。
この本がこんな人にオススメです。
著者 SHOWKO(ショウコ)とは
陶芸家。
自身のブランド「SIONE」を立ち上げ、国内でも海外でも展覧会を開催。
人気TV番組「セブンルール」にも出演しており、注目を集めています。
感性がある人とは「答えを出せる人」
「感性がある人」とはどのような人を指すでしょうか?
・自分に似合うファッションセンスを持っている
・細かいことに気づき、斬新なアイデアを出せる
・人間関係が良好で、仕事もうまくいっている
これは全て正解があるものではありません。
ですが感性がある人は、
このような正解のないものに自分の価値観を軸に自分の答えを導き出せる人です。
「5つの習慣」で感性は身につく
感性とは特別な環境で生まれ育ったものにしか与えられない、
いわゆる特別な才能のような偏見があります。
ですがそれは間違いで、
実は感性は習慣によって身につけることができます。
そんな感性をつける5つの習慣についてみていきましょう。
観察する習慣
細かい変化や違和感に気が付く「観察する習慣」。
意識的に世界を見ることで日常の解像度を上げていくと、
同じ景色でも情報量が一気に増していきます。
例えば、解説を読まずに美術鑑賞してみるのもいいかもしれません。
アートは、アーティストがその作品を作った背景やコンセプト、歴史などを含めて価値があるものです。
ですが、このようなロジックを知ることはアートの観察ではなく勉強です。
美術鑑賞では、あくまで主観でアートを観察し言葉にしてみる。
勉強をする前にアートを目にした感情に思いをはせ、
そのあとに解説を読んで自分の感覚との違いを楽しんでみてください。
また日常では肌の感覚で気温を当ててみたり、
毎日を「裸足」で生活することで感覚を養ったりすることで「観察する力」が高まっていくことでしょう。
整える習慣
ものが多すぎる場所では心がざわざわし、シンプルに考えることができません。
また心に雑念がないということも大切です。
空間も心も整える習慣を身に着けていきましょう。
まずは財布の中身を整理しましょう。
ポイントカードなどはアプリに変更、クレジットカードもスマホ決済に変えてみたり、
ネットバンキングをうまく使い財布の中身を整えましょう。
散らかった部屋ではこころは整いません。
午前中に、一カ所でもいいのでここを綺麗にすると決めて行動してみましょう。
こうしてすこしずつきれいがたまっていく「きれい貯金」を習慣にし、
クリアな思考ができる環境を作りましょう。
視点を変える習慣
世界のあらゆることは多面的です。
子供の喧嘩から戦争まで見る立場を変えれば捉え方も変わっていきます。
自分の感性に従って考えたことも実は偏見や思い込みの影響を受けていることがあります。
こういったものの影響を受けないためには多角的にものをみることがおススメです。
例えば「地と図」を反転させてみることです。
普通は大陸の部分が主ですが、これを反転させて海が主に見えることがあります。
これを「地と図の反転」といいます。
だまし絵が視点によってみえるものが違うのと同じです。
つまり視点を切り替えることで、これまで見えていなかったものに意識を向けられるようになります。
ピンチだと思っていたことが視点を変えればチャンスになったりと視点を変えることで、
新たな発見や逆転の発想が生まれます。
好奇心を持つ習慣
感性がある人は仕事以外に趣味を持っています。
それは感性とは、自らの領域とは異なる世界から影響を受けてさらに多様に磨かれていくからです。
好奇心を持つ習慣を持ち、それを追求していきましょう。
地元の名産品をプレゼントしてみるのもいいでしょう。
自らが住む地域に目を向ける機会にもなるし、相手の記憶にも残ります。
また、安易に「わかりました」「わかった」と言うのをやめてみましょう。
その場を収めるために言う「わかりました」
理解したつもりになっているだけの「わかりました」
こういったことで本当に理解したつもりになっているとしたら、
それはその先に得るものはなく非常にもったいないことです。
私たちが普段「わかった」と言うものは、
本当にこれ以上追及できないくらい理解しているものでしょうか?
安易に「わかった」ということで好奇心に蓋をしてしまうことをやめてみましょう。
決める習慣
将来がどうなるか分からく正解が一つではない中、重要なのは「正解を選ぶ」ことではありません。
大事なのは「自分で決める」ことで、その決めたことを正解にしていくことが大切です。
「決める力」は筋トレのように日々のトレーニングで養うことができます。
日々の小さなことを直観的に決め、その理由を考えてみましょう。
人がやっているから、流行っているからではなく、
自分の選択した理由を考える習慣を日々の選択で身に着けていきます。
また「社会参加」の意識を持ってみることもおすすめです。
フランスを代表する哲学者サルトルが唱えた「アンガージュマン」という言葉があります。
日本語では「社会参加」という意味で、
すなわち「責任を持ち、主体的に選択や行動をして生きる」ということです。
SNSでの発言から進学から結婚などあらゆる選択や決断が自分に対してだけでなく、社会に対して責任を持つ。
ジェンダー問題や貧困、格差などの社会問題が自分と遠い問題と考えるのではなく、
すべての事象がつながっていると考え、
自分の一つ一つの行動が何かの原因になりえるのです。
このように自分の選択、決断が社会に影響を及ぼすもので、
自分は社会の当事者であることを理解する。
そしてまわりに流されることなく自分の選択や決断に責任をもつようになると、
感性のある人間になることができるでしょう。
『 感性のある人が習慣にしていること』を読んだ感想
本書では感性が身につく習慣が多数紹介されています。
今回ご紹介した習慣も当然全てではないので、
どんな人が読んでも必ず日常で実行できる習慣があると思います。
私の場合は既に実行しているものも多々ありましたが、
キレイ貯金など簡単なものから取り入れてみようかと思います。
前回ご紹介した「半分、減らす」の教訓でもありますが、
本書に書かれている習慣を全て実行する必要はないと思います。
まずは簡単なところから、チャレンジしてみて、
さらに自分の感性を磨きたいと思った時に、
本書に戻ってくるくらいがちょうどいいかもしれません。
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