【本の要約・レビュー】『頭のいい人が話す前に考えていること』~頭の良さはだれが決める?~

自分で話しているうちに、
何を話しているか分からなくなる。

一生懸命話したのに
「ちゃんと考えてから話して」
と言われてしまう。

こんな経験を皆さんはされたことはないでしょうか。

「よく考えて」っていうワード、よく子供のことから言われませんか?
その時からずっと思っているんですが、そもそも
「よく考える」「ちゃんと考える」
って具体的に何をすればいいんでしょうか。

自分では考えているつもりでも、実際はボーっとしているだけだったり、
ただ悩んでいるだけで何も前に考えが進んでいなかったり。

思えば学校でも「考え方」なんて習ってないですしね。

そんな方に今回ご紹介する本はおすすめです。

本書は
「頭のいい人たちが話す前に何を考えているか」
を明確にすることで、誰もが思考の質を高めて
“頭のいいひと”
になることを目指して書かれました。

本書は2部構成になっています。

第1部ではよく考えて話すための、
マインドセットが紹介されています。

第2部では具体的な思考法が紹介されてきます。

目次

『頭のいい人が話す前に考えていること』の概要

出版社:‎ ダイヤモンド社 
発売日:2023/4/19
ページ数: 338ページ
この本の読書難易度は★5中3です。

この本はこんな方にお勧めです。

・話すのが苦手な人
・思考の質を高めたい人

『頭のいい人が話す前に考えていること』から学んだこと

第一部マインドセットから~とにかく反応しないこと 怒ると人は頭が悪くなる~

第一部のマインドセット(心がけ)の章から、
一つご紹介いたします。

それは「反応しないこと」です。

著者曰く、人は強い感情に支配されたとき、
思考力が著しく低下すると指摘しています。

怒りの様なパワーのある感情に支配されると
突発的に愚かな行動をしてしまう可能性があります。

そこで対処法が2つあります。

一つはよく言われていう方法ですね。
「すぐに口を開かない」
人間の怒りの感情は6秒程度しか持続しないそうなので、
その間は黙ってやり過ごす方法です。

もうひとつが
「相手がなんて反応するか複数案考えて比較する」
です。

「こういったら相手はなんて反応するかな?」というのを
頭の中で複数思い浮かべてシミュレーションするというものです。
これも行っている間に、頭が冷静になると著者は言っています。

結局は「すぐに反応しないこと」これに尽きます。
怒り関係に関する書籍は↓でも紹介しているので
ぜひ読んでみてください。

第一部マインドセットから~承認欲求をコントロールしよう~

人はだれしも承認欲求を持っています。


これをうまくコントロールすることで、
他人からの信頼を得ることができます。

よく「聞き上手がコミュニケーションにおいて大切」
なんて言われますよね?

人は自分を認めてもらいたいという欲求がある

これを前提に人と話し、相手の承認欲求を満たす側に回ることで
上手に信頼を得ることができます。

ここからは実体験の話でが、
自分の話ばかりする人は、裏ではそこまで
重要視されていなかったりしませんか?

逆に口数は少ないけどよく周りの人の意見を聞く人は、
その人が口を開いたときは周りの人も耳を傾けていることが多い気がします。

さて、相手の承認欲求を満たす際ですが、
気を付けることがあります。

それは

「相手の話を聞いた分、自分の話をしようとしないこと」

人の話を聞いていると、すぐに自分の話をし始める人っていませんか?
「へえ、そうなんだ! あっそういえば僕はさ・・・・・」
いますよね(笑)

これはやっているうちはコミュニケーション上手になることは出来ません。
自分の話をしたいときは、グッとこらえて聞き手に回ってみましょう。

相手から好印象を持たれる確率がぐっと上がると思います。

第2部具体的な行動より~少ない情報を信じ切ると、浅く捉えられてしまう~

それでは第2部から、具体的な行動についても
紹介していきます。

それは「少ない情報で話を展開しない」
ということです。

根拠の薄い情報をもとに論理を展開すると、
残念ながらその人の話は信頼感が出ません。

皆さんの周りにもいるのではないでしょうか?
「テレビで見たから~、知人が言っていたから~」

こういったしゃべり方をする方に限って、
少し突っ込まれるとしどろもどろになっていないでしょうか。

頭の良い人たちは、
情報の受け取り方に注意を払っています。

なぜなら人間は、
バイアス(思い込み)をかけて情報を見るからです。

例えば「確証バイアス」というものがあります。
これは自分の得た情報が”正しいに違いない“と思い込んで
情報を曲げて受け取ってしまうことを言います。

人間は自分に都合の良いように世界を見ているのです。

逆にいうとこういった少数のデータによる思い込みを避けるだけで、
以前の自分よりは頭をよくすることができます。

著者のお勧めの方法として

①自分の意見と真逆の情報を調べる。
②統計データを調べる

この2つが、バイアスを避ける方法として
有効であると言っています。

①は言わずもがなと思いますが、意外と出来ませんよね。
自分に都合の良い情報ばかりを集めてしまう・・・

例えば新しいスマホが欲しいとなると、
そのスマホの良い情報ばかり集めてしまいませんか?

こうなると自分の考えが偏ってしまっているので、
そんな時に意識して逆の情報を収集する癖をつけることが大切です。

②ですが、自分の考えを補強するためには
数字の裏づけが必須です。

文献を調べたり、一次情報を調査するのが一番かと思いますが、
個人的な経験からネットで一回調べる癖を作るだけでも
自分の思い込みに気づけたりするのでお勧めです。

まとめ

この本に
「頭のよさは他人がきめる」
というフレーズが出てきます。

いくら自分で「頭がよくなってきた!」で息巻いたとしても、
他人がそう思わなければ結局意味ありません。

自分の能力を高めたい!という意識はもちろん大切でしょう。

しかしそれと同じくらい「自分は他人との関係の中で生きている」
と意識することが結局巡り巡って自分の頭の良さにつながってくるのではないでしょうか。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次